腸脛靭帯炎

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おはようございます!

鹿児島市下荒田にある鍼灸整骨院nagasakiです!

今日は腸脛靱帯炎について書きたいと思います。

腸脛靭帯炎(Iliotibial Band Syndrome, ITBS)は、特にランナーやサイクリストなどのアスリートに多い膝外側部の痛みを引き起こす障害です。以下に、原因、症状、足首のアライメント、股関節、キューアングルについて詳しく説明します。

原因

腸脛靭帯炎は、膝の屈伸運動に伴って腸脛靭帯が大腿骨外側上顆(膝の外側の骨の突起)と繰り返し摩擦を起こすことで炎症が生じます。主な原因には以下があります:
• オーバーユース: ランニングやサイクリングなどの反復運動。
• 筋力不足: 特に股関節外転筋(中殿筋や小殿筋)の弱化。
• 柔軟性の欠如: 腸脛靭帯や大殿筋、大腿筋膜張筋が硬い場合。
• アライメントの問題: 足首や膝、股関節の配列が乱れることで腸脛靭帯への負担が増加。

症状

腸脛靭帯炎の主な症状は次のとおりです:
• 膝の外側の痛み: ランニングや下り坂、階段を降りる際に悪化。
• 炎症: 大腿骨外側上顆付近の腫れや圧痛。
• 動きの制限: 特に膝の屈伸時に引っかかるような感覚。

足首アライメント

足首(足部)のアライメントが腸脛靭帯炎に大きな影響を与えることがあります。
• 過回内(オーバープロネーション): 土踏まずが過度に沈み込むと、下肢全体のバランスが崩れ、腸脛靭帯に負担がかかります。
• 過回外(オーバースピネーション): 足部の衝撃吸収能力が低下し、膝や腸脛靭帯へのストレスが増加。

適切なインソールや足底筋の強化トレーニングが有効です。

股関節

股関節の動きと筋力は腸脛靭帯のストレスに密接に関係しています。
• 中殿筋・小殿筋の弱化: 股関節の外転筋が弱いと骨盤が安定せず、膝外側に過剰な負担がかかります。
• 股関節の硬さ: 股関節の柔軟性が低下すると、腸脛靭帯の滑走性が悪くなり摩擦が増します。

股関節周囲筋のエクササイズ(ヒップアブダクションやヒップサークル)が重要です。

キューアングル(Q-Angle)

キューアングルは、以下の2点を結ぶ線が形成する角度を指します:
1. 上前腸骨棘(ASIS)から膝蓋骨中心
2. 膝蓋骨中心から脛骨粗面

正常値
• 男性: 約10~15度
• 女性: 約15~20度(骨盤が広いためやや大きい)

キューアングルと腸脛靭帯炎
• キューアングルが大きい場合: 膝が内側に入りやすく(ニーイン)、腸脛靭帯へのテンションが増加。
• 原因: 骨盤の形状や筋力バランスの崩れ、足部のアライメント異常。

治療と予防
1. ストレッチ: 腸脛靭帯や大殿筋、大腿四頭筋を柔軟に保つ。
2. 筋力トレーニング: 股関節外転筋、コア筋群を重点的に強化。
3. アライメント改善: インソールや正しい靴の選択。
4. フォーム修正: ランニングや運動フォームを専門家に評価してもらう。
5. アイシングと休息: 炎症を抑える。

腸脛靭帯炎は多因子性の障害ですが、原因に応じたアプローチを取れば多くのケースで改善が見込めます。

当院では鍼灸治療やラクリス、神経整体を使い施術を行います。

ぜひご相談ください!